Home / 海外犬舎訪問 / Tjuringa

Mr.Keith Lovell & Ms. Patricia Lovell は、オーストラリアのビクトリア在住の素敵なご夫妻です。
5エーカー(1エーカーは約4,047m2)に及ぶ敷地にTjuringa (チューリンガ)犬舎があります。ため息がでてしまうような環境のもとで犬達も人間もノビノビと過ごしているのですね。エアデール小物のコレクターでもあるご夫妻は、ロイヤルドルトン製置物(4ポーズ)など、自慢のコレクションが自宅に並んでいるそうです。

エアデールとの出会い
エアデールとの出会いは1967年に遡ります。したがってエアデールテリアとの歴史は30年以上ということになります。その年月が、驚きと感動に満ちたものであったとパトリシアは述懐しています。1980年代に入り、ウエルシュテリアが犬舎に仲間入りし、その後アイリッシュテリア、ロットワイラーが家族の一員として加わりました。頭数、犬種数共に増えていくなか、キースはスエーデン、アメリカをはじめ、世界各国でジャッジとして東奔西走の日々です。

世界を駆け巡る

キースは1970年代半ば、エアデールのチャンピオンシップレベルのジャッジライセンスを取得し、現在ではオールテリア、オールガンドッグ(スポーティング部門)など、各分野でジャッジをつとめ、1979年から毎年アメリカ各地、世界各国で精力的にジャッジとして活躍されています。特にアメリカのショーシーンにおいては、全犬種のベストインショーのジャッジ、FCIインターナショナルショー。モンゴメリーカウンティショーといった大きなショーのジャッジとして、重責を果たされています。海外でのジャッジ活動は、全てを書き連ねるのが難しいほどです。少しだけ例をあげると、The Swedish Kennel Club Centenary Show, The Kennel Club of Beverly Hills, The Airedale Terrier Club of Victoria, The Airedale Terrier Club of New Zealand, The Airedale Terrier Club of Southern California at Great-Western, The Airedale Terrier Club of Argentina, The Airedale Terrier Club of America など。 アメリカへ赴くことは多く、カリフォルニア、ハワイ、ミネソタ、オハイオ、ペンシルバニア、イリノイ、テキサス等で80犬種のジャッジにあたっています。最近のショーでは、デンマークのウエルシュテリア・ベストインショーが卓越であり、大変印象的だったそうです。
賞暦/国内外において大活躍のTjuringa犬舎
Tjuringa犬舎はご夫妻で運営されており、30頭を越えるエアデールチャンピオン犬を輩出しています。国内外でのチャンピオン頭数の割合は、国内がややリードするものの、数は切迫しているそうです。オーストラリア国内では、下記3クラブに於いてチャンピオンタイトルを獲得 Airedales in Australia、The Royal Melbourne、The Airedale Terrier Club of Victoria 海外での活躍も、見逃せません。ニュージーランドチャンピオン、アメリカンチャンピオン、スエーデンチャンピオン、スカンジナビア国際チャンピオンなど。この他ウエルシュテリアやアイリッシュテリアも、チャンピオンタイトルを獲得。現在は、有望な若犬がオーストラリアチャンピオン街道まっしぐらの快進撃中で、先が楽しみとのことです。
外産犬の導入など
Tjuringa犬舎の犬たちは、ニュージーランド、アメリカ、スエーデン、グアムなど、世界各国のオーナーのもとで暮らし活躍しています。外産犬も積極的に導入しており、Tjuringa犬舎を支えています。
外産犬は、イギリス ウエルシュテリア 雄1頭(CH)*共同所有、雌数頭 / イギリス エアデールテリア *共同所有 / スエーデン ウエルシュテリア 雄1頭(CH) / アメリカ エアデールテリア 個人所有。 さて、*印の「共同所有」ですが、partnershipと呼称される所有方法で、友人等と共同で、血統書の登録時も共同オーナーとして名前を連ねます。展覧会出陳やブリードについても同意のもとで行っていきます。購入、費用、損益に関する事柄全て折半です。この制度について、質問したところ、「夫婦で1頭の犬を所有するようなもの。この場合は、夫2人、妻2人。。2家族で所有するというかんじになるんですよ。」と、分かりやすく説明して下さいました。日本で言うところの、共同馬主制度のようなものでしょうか。メリットは、購入、飼育、出陳等の費用が安く済むこと。何よりも成長、ショーにおける活躍などの喜びを分かち合えることだそうです。
Tjuringa犬舎構成犬(近況)
エアデールテリア 雄 3頭(全てCH)、雌 7頭(CH数頭と若犬たち) / ウエルシュテリア 雄 2頭(CH)、雌 3頭(CH2頭・子犬1頭) ショータイプの子犬やチャンピオン犬を譲渡することもあるそうですが、どのブリーダーもそうであるように、犬に対する愛情はもとより、責任をもってブリードクラブ等に所属してくれるオーナーに限るとのことです。
所属クラブ
Victorian Canine Associationの役員(6年間)、そしてMelbourne Dog Clubの幹事として、オーストラリアのドッグワールドをリードしてきたキースは、現在も国内外で敬愛され、また、そのユーモアあふれるチャーミングな人柄が世界中の友人の輪をつくりあげてきました。エアデール2000に於いてもいつも愉しそうな笑いがお二人のまわりに溢れていました。 ご夫妻は、現在下記のクラブに所属していらっしゃいます。その数からも彼らの多忙さは一目瞭然です。
Victorian Canine Association、The Airedale Terrier Club of Victoria (キース:2001年より会長就任)
The Sporting Terrier Club of Victoria、The Warragul All Breeds Dog Club、The Lillydale Kennel Club
The Airedale Terrier Club of America、その他全犬種クラブ 複数
世界中の愛犬家との交流
世界各国を訪れている夫妻ですが、旧知の友人達と犬の話題で盛り上がることほど楽しい一時はないようです。一番印象に残っている旅行について語って下さいました。 1990年/モンゴメリーカウンティショーへの参加(3度目)に合わせてドイツ、スロベニア、イタリア、フランスを歴訪し、友人と旧交を暖め、素敵なバカンスを過ごされたそうです。2000年/2000年、イギリス、ビングレーで開催されたエアデール2000に参加。世界中のエアデールファンシャーが一堂に会し、古くからの友人はもとより、沢山の新しい友人との出会いがあったそうです。実は、ビングレー入りする1ヶ月くらい前ですが、キースから私たちのクラブのホームページに書き込みがあり、ビングレーで合いましょうを合言葉に、出発ぎりぎりまで数度にわたりメールのやりとりがありました。私たちのクラブからも会長以下8名が参加したわけですが、レセプションで、対面することができました。その人柄にすっかり昔からの友人のような錯覚さえしてしまうほどでした。メール効果というのは素晴らしいですね。初対面という感じではなく、「やあ!会えたね!」と、まるで再会したかのような出会いでした。「犬愛好家の友人リストの中に、初めて日本人の仲間が加わりました。」とキースが嬉しいコメントを下さいました。パトリシアが著わしたエアデール2000レポート(所属クラブ向け)のなかで、私たちとの出会いについて記述下さっており、エアデールを介して暖かく広がっていく友の輪に心和む思いがしました。

キースとパトリシアからのメッセージ
「私たちの犬舎名は、Tjuringa(チューリンガ)。アボリジニー語で、「大切な物、神聖なもの」という意味です。私とパトリシアの犬達に対する気持ちを込めた犬舎名です。犬たちには、それぞれ特別な才能、特色、価値を産まれながらに持っています。私たちの使命は、彼らの健やかで、途切れることのない繁栄を導くことに他なりません。オーストラリアを訪れることがありましたら、連絡を下さい。世界中のエアデーラーをもてなし、犬の話題で時を過ごすことが何よりも嬉しいのですから。」

こぼれ話
キースの趣味が指圧。。ほんの数日前に判明しました。たまたま私が、「筋肉痛で大変なので、お風呂に入らなくちゃ!」とメールに書きましたら、「風呂よりも、指圧の方が効くんじゃない?」と返信がきたのです。驚きでした。。。「何で指圧なんて知ってるの?」と聞きましたら、以前1年間彼の家にホームステイしていた日本女性は剣道が堪能。指圧・マッサージの知識や実技に長けていたそうで、その彼女を師匠と仰いだそうです。 指圧師やマッサージ師も近くに開業しているということです。日本と値段も大体同じ位のようですから、オーストラリア旅行を計画されている方は、試してみると良いかもしれません。いやいや。。キースに頼む。。というのも魅力的でしょうか? 指圧してもらいながらエアデールの話ができるなんて、夢のようじゃありませんか!?!